トラリピ運用試算表の解説~トラリピ初心者向け~

投資

トラリピ運用試算表の理解を深めたい方

マネースクエアの「FXトラリピの教科書」にも書いてあるように、トラリピを始めるときには「トラリピ運用試算表」を使ってシミュレーションを行い、リスクを確かめてから取引をスタートすることが一般的です。

しかし、始めた当初はこの「トラリピ運用試算表」で設定する項目ひとつひとつの意味が理解できず、ググりながら何とか進めていました(今でもまだ調べながら確認しています)。

トラリピは「買い新規」も「売り新規」も可能ですが、ここでは便宜的に「買い新規」を前提に記載します。「売り新規」の場合は、「買い」を「売り」と読み替えてください。

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トラリピ運用試算表の設定項目

実際に僕が設定している以下の事例を前提とします。

項目設定内容メモ
通貨ペア加ドル円(CAD/JPY)・「円(JPY)」を使って「加ドル(CAD)」売買する
・後ろの通貨で前の通貨を売買する
運用予定額2,000,000円・マネースクエア口座に入金する金額(日本円)
仕掛けるレンジ幅70円~80円・加ドル円(CAD/JPY)のレートが、何円から何円のときに買うか
・この場合、70円から80円のときに買う設定
レンジ内に仕掛ける本数100本・設定した「仕掛けるレンジ幅」に何本のトラップを仕掛けるか
・70円~80円のレンジ幅に100本のトラップを仕掛ける
 =10円の間に100本→0.1円の幅で1本ずつ仕掛ける
1本あたり何通貨?0.1万通貨・0.1万通貨とは、0.1万加ドル=1,000加ドルのこと
・「通貨」とは、売買の対象となる通貨のこと
1回のリピートでねらう利益は?700円・買った「加ドル」をいつ売るか
 =いくら利益が出た段階で売るか
ストップロス設定設定しない・自分でロスカットレートを決める場合に設定
・通常は設定しない

通貨ペア

米ドル円(USD/JPY)、加ドル/円(CAD/JPY)、ユーロ円(EUR/JPY)、豪ドルNZドル(AUD/NZD)などから選びますよね。最初はこれどっちがどっちなのか混乱しませんか。

米ドル(USD/JPY) ⇒ (JPY)で米ドル(USD)を買う

加ドル(CAD/JPY) ⇒ (JPY)で加ドル(CAD)を買う

ユーロ(EUR/JPY) ⇒ (JPY)でユーロ(EUR)を買う

豪ドルNZドル(AUD/NZD) ⇒ NZドル(NZD)で豪ドル(AUD)を買う

」の通貨を使って、「」の通貨を売買する、ということです。

よくある説明ですが、「1米ドル=100円」のときに「1米ドル」を「100円」で買って、「1米ドル=110円」のときに「1米ドル」を「110円」で売れば10円の利益が得られる、というのがFXの基本的な仕組みです。

運用予定額

これは単に「マネースクエアの口座に入金する額」、と考えればよいです。日本円です。

ここでは200万円入金しており、有効証拠金はこの金額のことを指します。

仕掛けるレンジ幅

「仕掛けるレンジ幅」は、例えば「加ドル円(CAD/JPY)」の通貨ペアの場合、まずは円を使って加ドルを買う必要がありますから、何円から何円までの間で買うか、その範囲のことです。

仕掛けるレンジ幅「80円~90円」に設定した場合

⇒ 為替レートが「1加ドル=80円~90円」のときに、円を使って加ドルを売買する

レンジ内に仕掛ける本数

レンジ内に仕掛ける本数とは、こちらも通貨ペアを「加ドル円(CAD/JPY)」、仕掛けるレンジ幅を「80円~90円」とした場合、トラリピは一定の間隔でトラップを仕掛けて自動売買する仕組みですから、この一定の間隔の設定のことです。

レンジ内に仕掛ける本数を「10本」に設定

⇒ 「80円~90円」の幅に10本のトラップを仕掛ける

⇒ 10円の幅に10本のトラップ(=1円に1本)を仕掛ける

1本あたり何通貨?

1本あたり通貨とは、通貨ペアを「加ドル円(CAD/JPY)」、レンジ内に仕掛ける本数を「100本」としたていますが、その1本1本で何加ドルを買うかを設定する項目です。1本当りの取引の量を設定する項目です。

1本あたり「0.1万加ドル」に設定

⇒ 1本あたり1,000加ドルを買う

1回のリピートでねらう利益は?

ここまでの項目は「買う」ための設定ですが、今度はその買った通貨を「売る」タイミングの設定です。「買う」設定はいくつかの項目で設定しますが、「売り」せっていはこの項目1つだけです。

「1回のリピートでねらう利益」を100円に設定した場合、80円のときに買った1,000加ドルは80.1円のときに自動的に売られます。同様に、81円のときに買った1,000加ドルは81.1円のときに、82円のときに買った1,000加ドルは82.1円のときに売られます。

「1回のリピートでねらう利益」を100円に設定

⇒80円で買った1,000加ドルは、80.1円のときに自動的に売られる

0.1円(80円が80.1円に上がったので)×1,000加ドル(1本あたりの通貨)=100円

ストップロス設定は?

「ストップロス設定」とは、基本的には設定不要です。

トラリピでは、ある程度は含み損を抱えていて、しばらくして為替レートが逆方向へ変化したときにも利益を出す仕組みになっています。このときの含み損が一定を超えると「ロスカット」となり、含み損が確定して口座からお金がなくなり損失が確定してしまいます。

「ストップロス設定」とは、自分で「ロスカット」レートを予め決めるものです。トラリピでは「ロスカット」が自動的に起こるため、「ストップロス設定」を行うことは想定されないと思いますが、リスクヘッジを第一に考える人は使うこともあるのでしょう。

トラリピ運用試算表の計算項目

上記設定で試算すると以下の計算結果となります。1本1本計算してから足す場合と、100本分を一気に計算する場合で端数の把握が違ってきますが、以下の理解でOKかと思います。

項目計算内容メモ
ポジションの平均価格75円・仕掛けるレンジ幅「70円~80円」の平均価格
ポジションの合計10.0万通貨・仕掛けたトラップ100本全てで「買い」が成立した場合の合計額
・0.1万加ドルを100本買うため、10万加ドル=10.0万通貨
トラップ値幅0.101円・70円から80円のレンジに100本トラップを仕掛けた
 →0.1円に1本ずつトラップを仕掛けたことになる
発注証拠金300,046円・設定した取引を発注するために入金が必要な金額
・ポジションの合計10万加ドル×平均価格75円=750万円
・最大ポジション750万円の4%にあたる30万円の入金が必要
すべて成立時の証拠金①280,000円レンジ下限(=70円)のときの最大ポジション700万円の4%
・70円*0.1万加ドル=700万円、700万円*4%=280,000円
すべて成立時の評価損②-499,950円レンジ下限(=70円)のときの評価損
・平均価格75円ー70円=5円分の評価損を抱える
・ポジション合計10万加ドル(=0.1万加ドル*100本)*5円で500,000円
必要資金の合計779,950円・レンジ下限(=70円)のときに必要となる資金
・①証拠金に②評価損を加えた金額が最低限必要となる
・①-②
すべて成立時の維持率535.73%・レンジ下限(=70円)のときの維持率のこと
維持率=(有効証拠金ー評価損)/必要証拠金
・(2,000,000-499,950)/280,000
ストップロス損失額・ストップロス設定をしていないため、表示なし
ロスカット57.291円維持率100%未満で強制的にロスカットとなる
・ロスカットレートをxとすると
・2,000,000-(75-x)×0.1万加ドル×100本=280,000

維持率

ロスカットを避けるために維持率を高めでキープすることが肝心ですから、以下3つの要素が重要になります。

・有効証拠金(=口座へ入金した金額)
・評価損(そのときのレートをベースにした評価損)
・必要証拠金(レート下限のときの最大ポジション金額の4%)

総括

トラリピは最初の設定の通りに自動売買してくれる便利なシステムですが、リスクをしっかり把握した上で取引を行う必要があります。以上をまとめてはみましたが、何度か見直しながら有効な設定を模索しようと思います。

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